「猫の神は、世界見渡してもほとんど見かけない」
博学で有名なタレントの山田五郎さんがある動画でそう話していたことにちょっと興味を持った。
氏は「聖獣~闇の西洋絵画史」という著著を執筆するにあたり世界の聖獣を調べたそうだが不思議と「猫」の「聖獣」「神」がないという。
涅槃図に猫が描かれていないのを見れば明らかなように(一部描かれているものもあるらしいが)、仏教では猫は嫌われ者だ。
ただ山田五郎氏によれば、猫が嫌われ者なのは何も仏教ばかりではなく西洋を見渡してもそうらしい。
なぜなんでしょうね。
そうは言っても、私が「猫好き」なのは、このブログでも「今日のにゃんこ」コーナーがあることから周知のことと思う。
最近では三匹の飼い猫では飽き足らず多摩動物園で中・大型ネコ科動物まで愛でていると記事で書いたこともある。
ということことで、今日は「猫」に関する妄想話で盛り上げていこうと思う。
例によって「マニアック」な話だが、「猫の話」なので気楽にお付き合いください。
さて、上記リンクした多摩動物園の記事では、「カラカル」という跳躍力に特化して進化した中型ネコが気になっている……なんて記事を書いた。
そこで、今日のタイトル「カラカルはガルーダの天敵説」です。
上述したように多分に妄想含みますので心しておつきあいください(笑)
上の映像を見てもらえれば分かる通り、カラカルという珍しい猫は助走なしで3m上空に垂直飛びするという。しかもその驚異の跳躍力は、飛んでる鳥をもしとめる。
動画でもその様子が紹介されているが、呆れるほど、ホントに凄い。
先日、「どうたぬきさん」という読者の方の「荼枳尼天」「尊星王」に関する詳しい考察の「一部」紹介させていただいた。
その頂いた考察の中に、「迦楼羅天」と「荼枳尼天」に近しい「シムグル」という霊鳥と「ペリ」という妖精に関しての考察があったので、少し紹介します。
以下「どうたぬきさん」の考察引用
中東のガルーダは青色、犬の頭をした孔雀。大変慈悲深く智慧もある。世界樹(薬草の大木)を住処とし、完全な病治しキャラです。その名はシムルグ。メスらしい。
羽を畳んだ状態が狐の尻尾にもみえ、デザイン的に如意宝珠そのもの。
このイメージは「刀自女経」の大白狐の「其狐疾走如金翅鳥一翼翔一千里」の描写を彷彿させます。
つまりこの「シムグル」という鳥は、狐っぽいけど「鳥」だから飛べば速い。智慧の持ち主という事で、文殊菩薩の属性も併せ持つ。
(中略)
イスラムの妖精、ペリ。
この妖精、大変優しく、修行中の身だそうです。興味深いのは人間と子供を作る事。
でっかい謎の猫を連れております。
こちらは今から100年前に書かれたペリ。
ペリはこの山に住むらしい
シムルグの住処にいるともされるし、北極の天界にいるとも。
奇妙なものです。恐らくチベット仏教などで「ダキニ」(空飛ぶ妖精)と呼ばれているもの。チベットの方が悪さをして、イスラム圏の方が善神扱い。
修行の身というのは大変好感が持てます。ある意味、人間のように精進しているのでしょう。本来の意味で修行者菩薩さま。
シムルグに乗ったペリが存在するのなら、ダキニ天に近い姿と想像する。世界樹に住んでいるのなら、日本のダキニ天を凌ぐ病治しキャラです。(もっともペリって医療用語にもあるようです)
シムルグの東洋版、ガルーダはラクシュミーも背に乗せますし、インドネシアの米神デウィ・スリも乗せます。シムルグはコインとして流通したという話もありますから、シムグルが東洋に伝わっていた可能性もゼロではありません。
さて、いろいろ味深い考察ですが、今日のところは「猫」の話を続けます。
上のリンクにあったペリが引く猫。
あの絵見てどう思いました?
この容姿からほぼ「カラカル」で間違いない気がします。
例えば特徴的な耳の先(房毛)が尖がっているところなど。
このペリに引かれる猫の絵を紹介してくれたどうたぬきさんは、むろん絵の猫が「カラカル」と知っていた訳ではありません。
「カラカル」という中型ネコ科動物は、猫好きでも知っている人はかなり少ない、マイナー猫ですから。
そのマイナー猫をブログ記事で紹介した直後に、「たまたま」女神「ペリ」に引かれる「カラカル」の絵が登場する絵を紹介され、偶然過ぎて、びっくりした、という話です。
『エジプト、ペルシャ、インドで飼いならされ、ファラオの墓を守っていた』
そんなカラカル。「墓守」というキーワードに荼枳尼天を彷彿とした人もいるかもしれませんね。
ただ、今日のポイントは……
「カラカルは飛行中の鳥を捕まえる」
です。
ここから想像(妄想?)して
「鳥を落とすなら……もしかしてガルーダの天敵?」
という話。
これ、実は「どうたぬきさん」の、イマジネーションなんですが(笑)
ガルーダと言えば、龍の天敵として有名だ。強い動物神でも天敵はいる。
だったらそのガルーダの天敵がいたっていいではないか!!と強引に思ってみる。
冒頭に書いたように、世界的に「猫」の神は見かけないという。
でも、ここに「鳥を落とす」という珍しい「猫の神」がいた。
その希少な猫神は、どうたぬきさんの考察から判断するに、どうやら集合無意識的に「荼枳尼天」と結びつきやすいという気がしてならない。
そんな想像していたら、師僧が感得した「にゃきにてん」がふと思い出さた。
そして、空高く垂直飛びをするカラカルに跨る荼枳尼天の映像がふと浮かんだが……
……流石にそれは妄想が過ぎるか(汗)
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