ここの読者の方が、どれくらいNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」を見ているか不明だが、前々回のサブタイトルが「オンベレブンビンバ」という「意味不明な言葉」だったので、予告編でこの言葉が出てから「どんな意味だ?」と話題になった。
沢山の憶測が飛んだのがだ、その中には「オン」から始まるから「密教の真言ではないか?」という説もあった。
劇中では「オンタラクソワカ」の「言い間違い」という「オチ」がついていたので、全く「真言」と関係がなかった訳ではないが、脚本家の三谷さんの真意は「ラテン語」の意味を潜ませていたらしい。
「オンブレ」というのは、「アンブレラ」の語源。つまり「傘」。
日本では「傘」と言えば「雨を防ぐ」という意味あいが強いが世界的には強い日差しを避けるものという意味合いが強いという。
そこから転じて、「傘の影の下で、家族を守る」という意味が「オンベレブンビンバ」に込められていたということらしい。
そう思って北条時政パパが、最後に家族を集めて「こんな身になっても家族を守りたい」という意味だったのだと思えば、あのギャグシーンが感動的に思えてくる。この辺が脚本家、三谷幸喜さんの凄さですね。
さて、話変わって「傘」と言えば密教の尊格に「傘」の字が入る、まさに「白い傘」を象徴した白傘蓋仏頂がある。
仏頂というのは如来の肉髻(頭頂部の椀状の盛り上がり)を神格化した仏のこと。だからこの尊格も仏頂尊の一尊となる。
チベットではタンカではもよく見かける人気の尊格のようだが、日本で耳にすることはめったにない。
冒頭で書いたように「傘」というのは本来の意味的にも、広義には「防御」の象徴ということは容易に想像ができる。しかも天上から降り注ぐものを防御している。
その意味で星の災いを避けるというお力も発揮すると師僧のブログに記事にがある。
星の災いを回避するにも、色々なアプローチがあることはとても興味深い。
師僧のブログにあるように摩利支天が日光で星を見えなくしてしまう方法や、白傘蓋仏頂のように傘で防御する方法。また、私の尊星王菩薩の容姿のように焔摩天のごとく「運命を書き換える」という方法などなど。
「なぜそのご尊格は、その力を発揮できるか?」
星の尊格然り、他の尊格でもこういった理解があるとないとでは観想が大いに違ってくると思うこの頃。
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