私がよくやるミスに「説明が足りない」ということがある。
「これは当然わかってるだろうから」といって話を端折るパターン。
前回のブログ記事でもやってしまいました。
お施餓鬼についてもう少し詳しい説明が必要だったようです。
確かにお施餓鬼の説明はしたにはしましたが、「お盆と何が違うの?」「回向(えこう)って何?」という基本的な説明がいろいろ不足していたようでいろいろ質問を受けました。
ですから、いただいた質問をQ&A形式でお答えしようと思います。
では、スタート。
Q)お盆とお施餓鬼は同じものですか?
A)お盆とお施餓鬼は、どちらも故人や霊を供養する行事ですが、本来は別です。
お盆は、インドの仏教経典「盂蘭盆経(うらぼんきょう)」に由来します。目連(もくれん)というお弟子さんが、亡くなったお母さんが餓鬼道で苦しんでいるのを知り、釈迦に相談し、釈迦の教えに従い、多くの僧侶に供物を捧げると、お母さんは救われた、というエピソードです。この話が特に日本で先祖供養の行事として広まります。
これに対しお施餓鬼は?仏教では六道(りくどう)という六つの世界があります。
曰く……
天道:神々の世界
人道:人間の世界
修羅道:戦いの世界
畜生道:動物の世界
餓鬼道:飢えた霊の世界
地獄道:苦しみの世界
このうち、餓鬼道は、飢えと渇きに苦しむ霊たちの世界です。餓鬼は、過去の悪い行いの結果、この世界に堕ちた霊です。餓鬼は食べ物や飲み物を得ることができないことで苦しむ存在です。よってこの霊たちをに食べ物や飲み物を捧げ、読経をして、餓鬼たちが少しでも苦しみから解放されるように祈る供養が「施餓鬼」です。お盆も「餓鬼道」という共通ワードがありますから、習合する素地はあったように思います。
Q)お盆とお施餓鬼が同じ夏の季節に行われるのはなぜですか?
上述したお盆の典拠となる盂蘭盆経では、目連が母親を救うために夏の季節に供養を行う話は出てきます。しかし施餓鬼についても、餓鬼道に落ちた霊を供養することが書かれていますが、時期の記述は特にありません。じゃあ、なんで夏?については、いくつかの「説」があります。
①日本では夏は農作物が豊富で、供物を用意しやすい時期であったこと。②天気が安定していて、外での行事がしやすい季節であったこと。③日本に仏教が伝わったときに、日本の夏祭りや先祖供養の風習と習合しやすかったこと。
お盆や施餓鬼を先祖供養として夏に行うのは世界的に日本特有の行事ということから鑑みても上述のような理由は説得力があります。
Q)回向ってなんですか?
自分が施した供養や善行の成果を亡くなった人や他の存在に捧げて、その幸せや成仏を願うことが「回向」です。つまりお盆に先祖供養を行う際に「この功徳を先祖に捧げます」と祈るのが「回向」。例えば今回の施餓鬼では、飢えた霊に供物を捧げて供養することで功徳を積み、その功徳をご先祖さまや三界万霊に振り向ける(回向)訳です。
Q)回向の先は亡くなった方だけですか?
お施餓鬼の回向は主に亡くなった人に対して行われます。ただ前回の記事で説明した三界万霊には「生きとし生けるものすべて」も含みますから亡くなった方限定という原則はないです。厳密には生きている方への回向ということも存在しますが、ただ当院では「お施餓鬼の回向」は基本ご先祖、故人、三界万霊とさせていただいています。
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祈願のお申込みについて
本院で承っている祈願につきまして、以下解説ページから。
本尊准胝仏母祈願(¥5,000~)
当院のご本尊である准胝仏母さまの祈願です。滅罪、延命、求子に強いご尊格です。
荼枳尼天とはお稲荷さまの仏教でも呼び名です。
商売繁盛、学業増進、立身出世など増益につよいご神さまです
病気平癒、健康維持にとてもよく効く祈祷で、お加持をした「お札」を毎日枕の下に入れてその札に「悪いもの」を吸い取ってもらうように機能させます。人によっては患部に当てるよう袋を作ってお守りのようにしている方もいます。不動明王による祈祷を行いますが、当院では延命に強い准胝仏母の力もお借りして祈祷致します。
光明真言にによる供養(光明供)にて、ご先祖供養を致します。光明真言には強い滅罪の功徳がございます。
(「どんな衆生でも救う」という使命を持って誕生した慈悲深い菩薩さまです。皆様の願いを菩薩さまにお伝えするお手伝いをします)
年始(旧正月)に「星祭」を行い、祈祷札をお出ししておりますが、随時「星祈祷」をお受けしています。
※不動尊華水供を修法致します。
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