前回記事の「白画」を彩色しました。
三面十二臂の荼枳尼天尊。

実は、何人かのプロの方に彩色を依頼しようとしましたが容姿が複雑すぎるので費用が極めて高額になってしまうか、また知られていないお像ということで断られるかのどちらかでした。
……ということで素人ながら自力で彩色したので、いつもの感じです(汗)
さて、あらためて簡単に解説。
加えて個人的には、二臂には三鈷剣と羂索を持ち、背に翼を広げる様はおそらくは飯縄明神だと思っている。さらに歓喜天と弁才天の頭上と掌には日月が輝き、そのさらに背後に北斗七星が浮かぶ――そこには妙見菩薩、すなわち尊星王の気配がにじんでいる。
本来、荼枳尼天は白狐に乗すものだが、御覧の通り龍が隣に並ぶ。これについては、師の寺院で「龍と白狐に乗る弁才天」という珍しい掛け軸を拝したことがあった。
荼枳尼天が弁才天の姿を受け継ぐのは言うまでもないなら、この尊が弁才天を配している以上、龍と白狐を並べることは伝統にも根差した図像表現。
さらに加えてみるならば「星」の描写からは、尊星王が青龍の背に丁字立する姿も重なる。
さて、ご利益に思いを馳せれば……
当院の本尊・准胝仏母は本来あらゆる願いに応える万能の尊でありながら、信者さまが多く求めるのは「滅罪」と「息災」であることを興味深く思っている。
そんなこともあり「増益」を象徴する三面荼枳尼天がここに立ち現れたのではないか――そんな妄想めいた想像も浮かんだりもした。
強烈な容姿の尊からか、描き終え、客観的にその姿を見たとき胸の奥に「ぞくり」とする感覚が走る。不快ではない。ただただ圧倒的な威を放つ感触。
異界の相貌をただ写し取ったつもりが、気づけばこちらが見返され、度肝を抜かれてた。
生意気ながら、仏画とは本来そういうものなのかもしれない――そんな気がしている。
祈願のお申込みについて
本院で承っている祈願につきまして、以下解説ページから。
当院のご本尊である准胝仏母さまの祈願です。滅罪、延命、求子に強いご尊格です。
荼枳尼天とはお稲荷さまの仏教でも呼び名です。
商売繁盛、学業増進、立身出世など増益につよいご神さまです
病気平癒、健康維持にとてもよく効く祈祷で、お加持をした「お札」を毎日枕の下に入れてその札に「悪いもの」を吸い取ってもらうように機能させます。人によっては患部に当てるよう袋を作ってお守りのようにしている方もいます。不動明王による祈祷を行いますが、当院では延命に強い准胝仏母の力もお借りして祈祷致します。
文殊菩薩祈願
「三人寄らば文殊の知恵」というように智慧を象徴する尊格です。学業増進祈祷、無明を断ち切る祈祷などでお力をいただけます。受験用のお守りもお出ししています。
光明真言にによる供養(光明供)にて、ご先祖供養を致します。光明真言には強い滅罪の功徳がございます。祈願を叶えるには先祖供養がしっかりできているのが大前提です。
(「どんな衆生でも救う」という使命を持って誕生した慈悲深い菩薩さまです。皆様の願いを菩薩さまにお伝えするお手伝いをします)
年始(旧正月)に「星祭」を行い、祈祷札をお出ししておりますが、随時「星祈祷」をお受けしています。
※不動尊華水供を修法致します。
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