一口に「仏教」といってもそのカバーする範囲は膨大で、例えば「これから仏教を勉強したいんだけど」という人は
「どこから手を付けていいのやら?」
と悩まれる人も多いと想像する。
それに対する私の答は「興味あるところから始めよう!」とお答えする。
例えば「お祈りすること」に興味がある人は、いつもお使いの勤行要集の文言をご自身でお調べになって「どんな意味があるのか?」「どのお経からの引用なのか?」「それはいつの時代なのか?」「それはどの系列のお経なのか?」などを「まず」調べてみる。
これだけでも仏教の根幹に近づく一つの道しるべになる。
また、卑近な話をすれば、私はもっぱら「仏像」が好きだったのでその切り口から勉強をスタートすることが多い。ここの読者の方なら「でしょうね」と同意してくれると思う(笑)
例えば、先日作った多羅菩薩。頭に頂く「宝冠」には「五智宝冠」という名前がある。ちなみに准胝さまもこの「五智宝冠」を頂いている。
私の立場であれば「五智」と聞いて「何のこと?」という訳には行かない。
一応、軽く知ってはいるが、再度調べる。
曰く
この「五智」は『金剛頂経』の五部の「五智五仏」のことであり、さらにはそれは①中央・如来部・大日・法界体性智②東方・金剛部・阿しゅく・大円鏡智③南方・宝部・宝生・平等性智④西方・蓮華部・無量寿・妙観察智⑤北方・羯磨部・不空成就・成所作智のこと……
こんなことを繰り返せば、仏像制作も「ただの粘土いじり」で終わらない。
ポイントは「好きな事」ならそれを調べることが「楽しい」となること。
それでなくとも難しい仏教の本を「いやいや」読むより「スッ」と頭に入ってくる。
また「仏像」のことだけ詳しくなっても……という批判もあろうかと思うが、それについは「何も勉強しないよりはいい」という部分と「仏像」から入っても上述の五智の話のように密教の根幹の教義的なところまで入っていけることになる。
つまり結局「入り口」が違うだけで、最後はその守備範囲は広くなる。
だから皆さんも例に出した「お経」や「仏像」に限らず「これなら興味が持てる」という部分を探して、最初は楽しみながら仏教の勉強をすることをお勧めします。
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