准胝院のブログ

八王子市で准胝仏母を本尊とする天台寺門宗祈願寺院「准胝院」のブログです。准胝仏母祈願、不動明王祈願、人型加持(当病平癒)、先祖供養(光明供)、願いを叶える祈願(多羅菩薩)、荼枳尼天尊(稲荷)の増益祈願等

霊現象とラポールの話

昨日、会社の同僚女性から

「幽霊が出て困る」

という話をされた。

「は?」となりそうだが、以前にも同じような話をされているので驚きはしない。

むしろ「さて、どうしたものか?」と考えた。

しかし、同じ話を例えば顔も知らない方からメールでされたらどう思うか?むろん同じようには反応しないだろう。

ラポール

カウンセリングではそんな言葉をよく使う。

『セラピストとクライエントの相互の信頼関係のことで、フランス語で「橋を架ける」という意味から、心が通じ合い、互いに信頼しあい、相手を受け入れていることを表す』といった説明がされる。

では、カウンセリングはなんで「ラポールを構築する」という手続きが必要なのか?

先の「幽霊の話」を考えれば理解しやすい。

仕事の態度はまじめで、いたって常識的で、知能レベルも高くて……ということを既に十分知っている同僚がいう言葉と、顔も知らない相手から聞く場合とでは同じ言葉でも意味が違ってくるという話だ。

ラポールがあるのか?ないのか?という違い。

もちろん顔を知らない方も同じように真面目で信頼出来る方の可能性はある。だからバッサリ切るという態度も逆に注意する必要があるとは思う。しかし、いきなりのメールで理解してほしいという訴えは残念ながら無理な相談と言わざるを得ない。


さて先の同僚の幽霊の話をもう少し踏み込んでみる。

彼女は某神社のご眷属さまをよく信仰しており毎年祈祷札を拝受されているという。そして毎朝欠かさず神棚の給仕をし、手を合わせてから出勤するらしい。

だから彼女は「家の中はそのご眷属の霊気で清々しい」と話す。一見するとただの思い込みともとれる言動だが、本質はそこではない。

つまり「それだけの信仰があればその強いご眷属はしっかり家を護っていることは間違いない」と解釈していいだろうということ。特に私の立場であれば。

「護られているはずなのに、その部屋で幽霊が出た」

そこに危機感を覚えたらしい。

さらに……

「今この話をしていたら、また肩がずっしり重くなってきた」

と険しい顔になった。

このブログでは何度も書いているが、私は霊というものを五感で感じるということはまずない。

だから霊に向かって「そこのお前、出ていけ!」なんてことは出来ないし、むろんやりはしない。

私は心経一巻の後、九字を切った。

 

「あれ?とれた」

と一言彼女の口から洩れた。

 

「え?それだけ?」

 

と思った方は、般若心経と九字を侮っている。こんなパワフルなものは無い。私はそう思っている。

 

さて、「肩が軽くなった」とか「楽になった」ではなく「とれた」といったのが霊の存在を実感している彼女らしい表現だと思った。

「これは出来るだろうな」

と実は思っていた。

慢心ではもちろんなくて。

その根拠は、相手の私に対するラポールと、やはり術に対する絶対的な信頼。

「なんだ、自己暗示ってこと?」

と思った方もいるだろうか。実際その可能性も大いにある。でもだからこそそのような感想を持たれた方に「本質はそこ?」と問いたい。正直、私的にはどっちでもよいのだ。

この時に必要なことは「肩に感じていた嫌な感じ」が確かになくなったという「事実」だけ。

……さて、今回は一発勝負の「術」の話だが、祈祷でも「ラポールありき」だと思う。

「全て神仏に預けるから、ラポールなんて雑音でしかない」という意見もあるだろう。でも行者と信者さんの間にすでに「縁」が生じている以上、双方のラポールは祈願成就の後押しをするというのが私の現時点での感想。

行者は法に依って神仏と一体になる訳だしね。


個人的には以上のことを再確認できた貴重な体験であった。

 

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