総本山「園城寺」は、あまり知られていないのだが国宝、重要文化財をはじめとした文化財の数は全国屈指である。
『全国屈指の国宝と重要文化財を有する三井寺。その数、なんと国宝10件(64点)、重要文化財42件(720点)! 建造物だけでも12件(うち国宝4件)にのぼり、国宝建造物の数では奈良の興福寺や京都の大徳寺と並び全国9位。京都の有名寺院では醍醐寺が6件、本願寺と東寺5件というデータと比較して、いかに多くの文化財を所有しているかがわかります。「講 大津百町」サイトより引用』
だからだろうか?
私は園城寺に伺うときの多くは「観光目的」はないが、「伝授で」「講習会で」「行で」あるお堂に入ったりするとそこには文化財級のお像、仏画が当たり前のように祀られていて、ついつい目が釘付けになることも多くある。
例えば……妻「蓮奈」の授戒の記事を書いたが、その記事に掲載されれていた「写真」の奥に「ある軸」が祀られていることに興味を持たれた方はいるだろうか?
今回の授戒に同行いただいた羽田師僧から「三井曼荼羅図」との説明を詳しくしていただいた(描かれている尊像、権現も全て伺った)。
確かに近くで拝見すると三井寺(園城寺)に所縁ある尊像、が多く描かれている。
帰宅してから、少し調べてみると「国宝 三井寺展」の図録に掲載があることが分かった。
また、以下のページにも詳しい解説がありましたので興味のある方はご覧になってみてください。
一部、上記サイトより引用させていただきます。
図録で三井曼荼羅図を解説している大阪市美術館学芸員の石井知彦先生の文章を元に書かせていただきます。
黄不動は智証大師の感得像。、新羅明神は唐から帰朝する大師の船中に現れた御法神、訶梨帝母(鬼子母神)は教法の護持を誓った御法神。
尊星王は智証大師がその秘法を始めて伝え寺門独自の修法となった。三室戸寺に伝わる尊星王図像に近い。弥勒仏は金堂のご本尊。僧形山王権現は比叡山の地主神、御法神。
十八社明神は大師が勧請した伽藍守護神、三尾明神は創建時に三井寺の御法神となった地主神。智証大師(円珍)は三井寺(園城寺)を本山とする天台寺門宗の宗祖。
尊星王菩薩の説明で、まさに先日参拝した「三室戸寺」の名前が出ている偶然が「おやおや?」という感じである(笑)
それにしても、私も天台寺門宗の末席を汚すものとしては、これくらいの説明は師僧のようにつらつらとできないといけないとな、と痛感したのである……
★ご相談はこちらから★
記事が面白かったら
クリック↓お願いします!