星祭に合わせての「星解説」シリーズ。他所でも詳しい説明が多くあるので今更感はありますが(このシリーズのアクセス数がとても少ないので分かる:苦笑)、道場で星祭をする上での責務と考えていますので、もうしばらくお付き合いください。
さて、今回は「金曜星」です。
金曜星のキーワードはタイトルにもある通り「変化」です。「吉」か「凶」か、という判断では一応「中吉」と捉えてください。
さて「変化」にもいろいろなパターンがありそうだ。「環境の変化」かもしれないし「自ら変化を起こす年」かもしれない。前者であれば「変化に柔軟に対応する準備」が必要になるし、後者であれば「プラスの変化になる」というポジティブな捉え方もできる。
「変化」という星に「いい」「悪い」を単純に当てはめることはできない。事業が大当たりして大富豪というのも「変化」だし、人生の最も大きな変化とえば「死」ということもある。その判断は、その人それぞれの状況によって変わってくる。いずれにしても=良くも悪くも「変化」に備えるといことが大切な年。
金曜星は、旧暦で以下の生まれの人になります。
※「旧暦が分からない?」という人は以下のサイトでお調べください(西暦〇〇〇〇年〇月と入れると一か月分の新暦・旧暦対応表が出てきます)。
大正10年
昭和5年、14年、23年、32年、41年、50年、59年
平成5年、14年、23年
令和2年
〇金曜星 お姿
太白星。女人形にして西冠を戴き、琵琶を弾ず(『天部の仏像事典』より)。
ただ、この金曜星に限らず、九曜星の御姿は、決まったパターンがなくてなかなか難しい。その原因は以下の解説からも分かる。
『中国の密教図像は、インド神話から忠実に伝承され復原的に図像化されたものと、中国独自に解釈されて作成されたもの、さらには道教のオリジナルな創作も伝えられており一定していない(火羅図の図像と成立 (真鍋)より)』
だから、金曜星と言えば、「鳳凰冠」と「琵琶」がすぐに思い浮かぶが、そうでもないようだ。
手元にある図像集の「仏像図彙」と「胎蔵曼荼羅」の描写を見比べても、胎蔵曼荼羅の図は鳳凰も琵琶もない。
『五星及二十八宿神形図』という図巻の解説に、金曜星(太白星)の詳しい描写の記載があったので箇条書きにて引用します。
「第四の太白星神はもっとも優麗である。太白は后妃なり」
「強い表情の白面の女神」
「大きな鳳冠をかぶり」
「左手を胸に、右腕は水平に曲げて掌を直立し、黄衣が風になびき」
「乗っている巨な鳳鳳はとさかを立て、カギ形のくちばしを尖らせ、翼を張り長い尾羽を後方にひらめかせ、両脚をそろえ宙を蹴っている」
「太白星につきものの琵琶は持っていない」
ここでは「鳳凰」の「冠」のみならず、鳳凰に跨るとあります。『九天玄女』を彷彿としますね。ただ、ここでは「琵琶」は持ってないとあり。
ちなみにここの描写にある『左手を胸に、右腕は水平に曲げて掌を直立し』は左右の手が反転すれば『胎蔵曼荼羅の御姿』と同じです。
……色々書きましたが、私は素直に「仏像図彙」を忠実に踏襲しました。
※手書きしたものをドローソフト「MSペイント」で修正しています。金曜星の方の内符にお入れします。
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