少し前の話題になりますが……
去年の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で、「夢」のシーンがとても多く描かれていた。
源頼朝の夢に「後白河法皇(西田敏行)」がコミカルに登場したり、自身が死んだ夢を見たり。はたまた源実朝が「夢日記」をつけているなんて場面もあった。
これは一見、脚本家三谷幸喜氏得意の「ギャク描写」のように見えるが、恐らくそうではないと思う。この時代「夢のお告げ」が信じられており、人々に大きな影響力を持っていた。そういう「リアルな描写」でしょう。
そしてドラマを見て「鎌倉時代」「夢」というキーワードから「明恵上人」の「夢記」のことが思い出された。
改めて明恵上人の「夢記」の説明を見てみ見る。すると、その「夢記」が書かれたいた時代はほぼ鎌倉殿の13人と被る。
『明恵が建久2年(1191)、19歳の頃より、入寂前年の寛喜3年(1231)、59歳にいたるまで約40年にわたって自ら見た夢を記録したのが「夢記」である。』
1191年と言えば源頼朝が征夷大将軍になる前年。主人公北条義時が亡くなるのが1224年。まさに御家人たちの悲惨な争いのど真ん中。それを明恵上人は「リアル」に感じていたであろうことも想像できる。
さて、明恵上人の「夢記」は「珍しいく貴重なもの」と説明される。
しかし上述のドラマのシーンを見るにつけ、少し考えが変わった。
おそらく実朝すら書いていたのだから、当時「夢日記」は多くの人が書いていたのだろうと想像する。
それでも明恵上人の「夢記」が「貴重な」と評価が付くのはそれが「明恵上人」という高僧が書いたものであることと、さらには40年もの長きにわたり「継続」した膨大な記録だからこそなんだと思われる。
夢の記録を長きにわたり「継続すること」は、深層心理学の世界では「とても難しい」とされる。
過去記事で「明恵上人」を題材にそんなことも考察したのでリンクしておきます。
私も時に印象に残る夢は記録するようにはしている。
信仰を深める上でのヒントになると思いますので「心のパワー」がある方には「夢日記」はお勧めです。
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