准胝院のブログ

八王子市で准胝仏母を本尊とする天台寺門宗祈願寺院「准胝院」のブログです。准胝仏母祈願、不動明王祈願、人型加持(当病平癒)、先祖供養(光明供)、願いを叶える祈願(多羅菩薩)、荼枳尼天尊(稲荷)の増益祈願等

あなたが躊躇したら助かる命も助からない AEDの話

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 今朝、facebookをチェックしていると、AEDに関する記事が広告で入ってきていたので、広告ページに飛んで読んでみた。

inoti-aed.com

 私は以前の記事でも少し書きました通り、医療機器メーカの「講師」の仕事をしています。その中でかなりの件数をしめるのがこのAEDの説明です。

 AEDが日本で使用可能になった当初、説明会の中でこういった女性に対する配慮を話すことはなかったのですが、使用者側にこういった躊躇があるというデータがあるとなると無視するわけにはいきませんね。

 AEDが必要な致死性の不整脈になっているなら正直、躊躇している暇は一秒たりともない訳ですから、本来なら「議論にならない」とは思いますが私なりに男性が女性の服を脱がすことに躊躇する理由を想像してみました。

 一つは「AEDを使用するタイミングが1分遅れるごとに死亡率が7%~10%高くなる」という知識を持ち得ていないケース。文字通り一分一秒の躊躇が生死に直結する事態という認識がなければ「目の前の人を助ける」という発想以外のことが入り込む余地なんてないはず。死へのカウントダウンがスタートしてる人を相手に服を脱がしたことで「自分が」訴訟されるかも?なんて余計なことを考えてる「余裕はない」ことを「知識」としてしっかり知っておくことが重要だと思います。

 また、もう一つは目の前に倒れている方は、AEDが必要な致死性の不整脈を起こしているかどうは、AEDのパッドを取り付けて心電図の解析をするまで分かりません。人が失神する理由は、色々あります。具体的に以下の4つ①起立性低血圧②神経調節性失神③心原性④脳血管です。例えば一番多い②神経調節性失神で倒れた方などと、もしかすると服を脱がしてる最中に意識を取り戻すかもしれません。そうすると場合によってはトラブルになるのこともあるかもしれません。これは躊躇する理由としては、確かに分かる気がします。

 しかし、このような時の心構えとして、もし途中で意識が戻っても「あなたがトラブルに巻き込まれるリスク」はあるでしょうが、人は亡くなりません。でも逆だったら人が亡くなるんです。つまり「もしかしたら意識が戻るかもしれない」と少し待ってしまったら一向に意識が戻らず、慌ててAEDを付けたがもう手遅れだった……十分起こり得る話です。 

 悪意ある第三者によるSNSへの投稿など、問題はそれ以外にあるとは思いますが、まずベースの考え方として「あなたが躊躇したら助かる命も助からなくなる」ということはぶれずに持っておいてほしいと感じます。

 

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