准胝院のブログ

八王子市で准胝仏母を本尊とする天台寺門宗祈願寺院「准胝院」のブログです。准胝仏母祈願、不動明王祈願、人型加持(当病平癒)、先祖供養(光明供)、願いを叶える祈願(多羅菩薩)、荼枳尼天尊(稲荷)の増益祈願等

偽善~きれいごとで何が悪い?

 昨日、女性シンガーソングライターのKOKIAの映像を紹介ましたが、今日ももう少し彼女に触れたいと思います。

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 KOKIAには普通の女性シンガーと一線を画する「ある特徴」があります。それは彼女の詩が「災害」の時、多くの人に聴かれるということです。

 私は東日本大震災を東北の地で経験したが、その時も方々で「KOKIA」の「ありがとう」に感動したという話を聞いた。

 その理由は……

 百聞は一見にしかず。その曲を聞いて貰えればすぐに分かります。

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 この曲は、もちろん震災よりもずっと前にリリースされた曲なので、震災で被災した人向けに作った曲ではない。

 
 私が元々KOKIAが好きな理由はその圧倒的な歌唱力であって詞ではない。実はむしろ彼女が書く詞がどうにも好きになれない時期があった。理由はその詞の多くが「きれいごと」すぎるからだった。当時20代だった女性(今は40代だが)に世界平和を語られても説得力ないよな……なんてうがった見方をどうしてもしてしまっていた。


 しかし、そんな私の考えが変わったエピソードがあった。

 彼女は「被災者向け」に具体的な行動をしたのだ。それは東日本大震災より前に起こった災害「中越地震」の時。

 TVでこの話題が紹介され、私も偶然にその番組を見た。

 探したら当時の動画があったので是非ご覧になってほしい。

youtu.be

 その映像にはKOKIAの言葉が、行動が、確かに多くの人を勇気づけるという「事実」があった。「きれいごと」でも「偽善」でも行動しないよりもずっとマシ……よくよく言われることだが、私もその時、大いにその意見に同意した。

 そんな彼女も、きっと行動しつづけたのでしょう。今では内閣府「災害被害を軽減する国民運動」のサポーターになっている。

 

 「偽善」という言葉は、我々宗教家にはいつでもついて回る非難の言葉であるように思う。でも何もしない輩の言葉に心乱す必要はないのだと今では思う。

 でも未熟な私が、そんな非難に心惑わされたときは、私は昔は嫌いだったKOKIAの「きれいごと」の詞を聞いて心を整える。

 

そして声を大にして呟くのだ。

 

きれいごとで何が悪い?

 

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