インドのバラモン教で新ウパニシャッドには既に「クリカ」「クリカラ」の名前が登場するとある。ここで興味深いなあと思ったのが「龍」の名前として「クリカ龍」が登場するが、「クリカラ」は「風」の名前として登場しているとある。
つまり「クリカラ風」。このころには「クリカ龍」「クリカラ風」は明確に区別されていたようですね。それが密教経典の儀軌に入ると「クリカ」も「クリカラ」も龍の名前として登場するとあります。「龍」と「風」との関りは皆の知るところだと思います。
淵源としてのバラモン教時代にも「龍」と「風」に関係性を見出していたというのが興味深いですね(「倶利伽羅龍王信仰の研究(斎藤彦松)」参照)。
またこの資料には「龍」と言えば「降雨」の功徳を思い浮かべますが、最初に説かれたのは「病疾の除差」とあります。「病疾の除差」の功徳は多くの尊格が持つ功徳とはいえ個人的にはとても関心のある功徳なので倶利伽羅龍王にもその功徳があったことに少なからず「ご縁」を感じた次第です。
今日のところはここまで。
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