准胝院のブログ

八王子市で准胝仏母を本尊とする天台寺門宗祈願寺院「准胝院」のブログです。准胝仏母祈願、不動明王祈願、人型加持(当病平癒)、先祖供養(光明供)、願いを叶える祈願(多羅菩薩)、荼枳尼天尊(稲荷)の増益祈願等

蔵王権現とは?

 このご尊格を見たことがあるだろうか?

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 答えは、タイトルにある「蔵王権現」です。

 そうです。年末の「武蔵御嶽神社」への参拝記事で話題にした「蔵王権現」です。

ryona.hatenadiary.jp

 仏教のみならず修験道まで興味を持たれてる方なら当然知っているであろう蔵王権現ですが、逆に修験道にあまり興味のない方はむしろ知らない方が多数派かもしれません。

その理由は……

明治元年(1868年)の神仏分離令に続き、明治5年、修験禁止令が出され、修験道は禁止された。里山伏(末派修験)は強制的に還俗させられた。また廃仏毀釈により、修験道の信仰に関するものも破壊された(ウィキペディア)』

この影響であろうと思います。

 「蔵王(ざおう)」と言えば、私のかつての居住地、仙台から、天気が良ければ拝することができた「蔵王連峰」がスキーの聖地としても有名だ。

 私も仙台在住時に何度か蔵王には訪れ刈田山山頂に鎮座する『刈田嶺神社 奥宮』に参拝した。

 こちらに関しても……

『かつて、蔵王山頂には蔵王信仰の根本・蔵王大権現社が鎮座していました。江戸時代後期に流行した蔵王参詣では、この蔵王大権現に参拝することが目的となりました。明治初頭、神仏分離令を受けて、嶽之坊と合一して水分神社(みくまりじんじゃ)と改称、さらに蔵王刈田嶺神社奥宮と改めて現在に至ります(蔵王町観光物産教会サイトより)』

下記サイトより引用

https://www.zao-machi.com/temples_history/427.html

 おそらく全国的にこのようなことが起こっているなら「蔵王権現」のことを知らないのも致し方ないと思う。

 しかし、かつては先日八王子近辺だけでも20箇所もの「御嶽神社蔵王権現」があったことを紹介したが……

ryona.hatenadiary.jp


 それを鑑みれば「蔵王権現」という権現さまは「かつての」民衆にとってとても身近なご尊格であったに違いない。


 ということで、その「蔵王権現」とはどんなお方なのか?を見てみよう。

以下引用(括弧内は私の補足)

『小角(役小角役行者のこと)はその地(大峯山、山上ケ嶽……昔の金峯山)で千日の修行をした際に、衆生を救う仏の出現を祈った。最初に現れたのは釈迦如来。しかし小角は、その姿では乱れた今の世の猛々しい人々に響かない、と訴える。次に現れたのは千手観音。観音はさまざまな姿に身を変えて救ってくださるが、小角はやはり乱世にふさわしくない、と言う。次に現れた弥勒菩薩にさえ、首をたてに振らなかった。どうか、世に満ちた悪を打ち払うような強い仏を──そう望んだとき、地が揺れ、雷鳴が轟き、岩を割って現れたのが蔵王権現だった。そう、あの恐ろしい忿怒(ふんぬ)の形相で』

以下サイトより引用

https://nara.jr-central.co.jp/campaign/kimpsenji/special/index.html

 「権現」というのは今更ですが、本当のお姿(本地という)そのもので「現れる」のではなく、その時、その場所、その人々に応じて「現れる」ことと説明されます。その時代、その国土、その地域、その時代の人々の心etc……に応じて「権=かりに、かりそめに」「現れ」たのが権現です。

 だから冒頭でご紹介した「忿怒」のお姿は「悪世に生きる心の曲がった人々に対して、厳しく指導し、魔を粉砕しようという姿」ということで、不動明王をはじめとする忿怒尊に近しいですね。

 ただ蔵王権現の「本当のお姿=本地」は、「釈迦如来」「千手観音」「弥勒菩薩」の三体で、その「三尊の変化身」とされるのが特徴的です。

 有名な金峯山寺蔵王権現が三尊像であるのはこのためです。

www.wastours.jp

 言わずもがなですが、この三尊は「釈迦如来=過去」「千手観音=現在」「弥勒菩薩=未来」の三世にわたって衆生を救うことを表しています。

 

 おそらく皆さんの地域にも八王子市がそうであったように多くの「御岳神社」があるように思います。この記事を読んだのも何かのご縁。まずは近隣の御岳神社を参拝し、「蔵王権現さま」とのご縁を結ばれてみては如何でしょう?

私もこれから「ある御嶽神社」に参拝予定です。

その記事は、また後でアップしますのでこうご期待!

 

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