准胝院のブログ

八王子市で准胝仏母を本尊とする天台寺門宗祈願寺院「准胝院」のブログです。准胝仏母祈願、不動明王祈願、人型加持(当病平癒)、先祖供養(光明供)、願いを叶える祈願(多羅菩薩)、荼枳尼天尊(稲荷)の増益祈願等

読者さまの尊星王の考察

 本ブログの読者さまであり、また私の中では研究家でもある「どうたぬきさん」が、私の尊星王菩薩の作風、記事内容からインスピレーションされて凄い情報量の考察をしていただきましたので、許可を得て記事にさせていただきました。

 以下の内容は、このブログのコメント、メールでいたただいたものを順不同で掲載しています。一部、読者様が分かりやすいように、内容に影響がない範囲で私が手を加えています。

 

ではマニアな皆さま!どうぞ!

 

(私が作成中の尊星王を見て)顔立ちがナウシカに似ているような?
尊星王が乗る「龍」もマカラというよりタイの一角龍に近いものを感じます。

 また、尊星王も躍動感があるから、日本のダキニ天や軍神マリシ天に近いものも感じますね。開眼したら良い意味でとんでもないお働きをするような予感。

 

 この像は、主(私のこと)が無意識に持っている水や天の川の擬人化なのでは?

過去、多くの民族が水の女神を生み出しています。インドのサラスバテイ、ラクシュミー、ガンガー、イランのアナヒタ、メソポタミアのイシュタル、イナンナ、神のナウシカ、西洋なら各地金星の女神、日本なら准邸仏母。ヤマ(閻魔)とガンガーの妹で川の女神ヤムナーもこの系譜に入ります。

 そう言った意味で、この尊星王、ヴァルナ(水天)ラクシュミー(吉祥天)がベースでしょうが、焔摩天要素があっても全く矛盾はない。インドのガンジス川信仰は人間の魂はガンジス川から生まれ、川に帰るのですから、生や死の要素はあって当然です。

 そしてガンジスやヤムナーでの沐浴は滅罪とされる。ガンジスだけでなく、ヤムナーも元々は天の川だった。もっともサラスバテイ川も元々天界にあったそうです。ヴァルナとヤマの共通性もある。

 また、この(私が作成中の)青龍は首が長いからメコン川龍王パヤナーガ(Phaya Naga)に見える。一角龍と見せかけて、その角は嘴だそうです。無意識とはいえ、この龍の姿、何かしら秘密がありそうです。

 

 伊吹山の閻魔様に会ってから急に色々探せるようになりました。今日気が付いたことを書きます。

 以下の文は、占星術の世界観と天文学の世界観とごっちゃになっておりますので間違いはある思います。

 冬至点が昔は山羊座にあり(インドでは磨羯宮日本には平安時代に伝わる)出典となるのはメソポタミアの始祖にして淡水の神エンキ。この神、二本角があるらしい。水天の元祖?
 インドのビジュヌとラクシュミーが住む所を探しておりますが、北極点ではなく冬至点という可能性を考えています。冬至点とするなら、近くに南斗六星があります(南極老人星と別の神ですが、中国では混同してしまっている)。元々中国では明代まで南半球の星座は除外していた。

 ……とするならば南斗は斗宿となる。福禄寿の真言と吉祥天の真言が似ておりますが、現在は銀河の中心に南斗六星があるらしい。紀元前の前と今では銀河の中心がづれているのがその理由。

 北辰菩薩としての世界の中心(北極星)と、尊星王からみる世界の中心(銀河か何斗または冬至点)は違うのかもしれません。


 ただまあ、西洋の天文学占星術、インド占星術天文学、そして中国周辺をにらめっこしながら考察していますので、間違いもあるかと思います。

(つづき)

 西洋の天文学では山羊座、これをインドでは磨羯宮としている。(位置関係はややあやふやですが)ヴィシュヌとラクシュミーが住む天宮は、マカラを示している?というのが前回のメール。

 紀元前2000年前のメソポタミアの星座と日本の平安期の星座は違う。これは考えておく必要がありそうです。

 山羊座で天界の中心という表現ですと、冬至の時、太陽が沈む線、または昇る線となります。以下リンクの方の文章が尊星王の世界観でどうなのか?鵜呑みはできないのですが、興味深いです。

ameblo.jp


 金星は、芸能に長けた若い女性と擬人化される。

 これはラクシュミーの属性ですね。

 エンキも二本角、山羊座の山羊も2本角、つまり、尊星王の鹿に二本角あるのは、エンキを意識していた?という仮説も成り立ちます。そうなると「ジャコウジカは牙だった」というのは角に修正するか?ですが、私は別に牙で良いと考えます。

 ……といいますのも、ここは日本ですから。日本では冬至点は射手座、銀河の中心も南斗六星の付近にある。(これは一度ご確認ください、私の間違いの可能性もある)ヨーロッパではこの方角に宝を産む角があると表現します。

 日本も冬至前に太陽は一度死ぬ。死んで新たに生まれた命(シン太陽?)が昇る……という信仰があります。冬至点説を意識すると、里見先生の尊星王は死を乗り越えて、新たな息吹に溢れた力で延命、厄除けを行う、と考えても良いかもしれない。そして銀河の中心でもある。

 南斗も柄杓の形をしているから、案外、北斗七星と同じく、狐を南斗と見立てる事は昔にしていたのだろうか?という謎は残ります。ダキニ天の御利益に密教では、求子と延命がありますから、ひょっとしたら南斗も関係あった?(私はインド、マリアンマかKateri Ammanが密教ダキニ天の御利益に近く、この神が影響を与えたと考えておりますが)

 私は不勉強でしたので、南極星の周りを南斗六星は回っていると思っていました。ところが、南斗は28宿の斗宿。中国系のwikipediaでは南斗と南極老人星と寿星は元々別であったが知らない間に合わされていた。文献に根拠はないとされております。

吉祥天は「オンマカシリヤエイソワカ
尊星王は「オンマカシリエイジリベイソワカ
福禄寿は「オン・マカシリ・ソワカ
寿老人は「オン・バサラユセイ・ソワカ

 ひょっとしたら南斗六星には元々吉祥天の真言を充てていた?という疑問がわきます。
 それと日本七福神、福禄寿と寿老人は元々同体の神「南極老人星」だったとされますが、本来 別の尊格だった事を暗視させていたのかもしれません。それともう一つ問題が起こります。
 七福神で寿老人と福禄寿が同体の為、吉祥天を入れる考え方です。
 吉祥天は旦那が毘沙門天、自分の旦那(梵天)がいないため、弁財天が焼きもちを焼く、という ひろさちや先生の説。

 インドの神話でもラクシュミーとサラスバテイは折り合いが悪かった。
寿老人と福禄寿、吉祥天に元々南斗の属性があれば、同体とみてもよく、七人のうち、3人が同体とすればいかがなものか?実質五人じゃないの?とする意見はきっと出るはず。

 私なんかはダキニ天(稲荷)でもよかったのじゃないか?(伊勢金剛証寺の古い掛け軸)と思いますが、ダキニ天と弁財天が同体とする説もありますし、猩々が妥協点かとおもいます。

 

 Mount Meru(メル山?)仏教では須弥山、ヒンズーではカイラス山。宇宙のど真ん中にそびえる山ですね。インドですと、でっかい亀の上に島がある、なんて考え方もある。インドネシアでは、亀にプラスして二匹の龍王も支える。

en.wikipedia.org

ハラ・ベレザイティ

en.wikipedia.org


訳文を引用しますが、

『アヴェスタの古代ゾロアスター教の経典では、ハラ・バリャルフザイティは世界のすべての山々の源であり、他のすべての山と範囲はハイハラに由来する横方向の突起にすぎません。だから、例えば、ヒンズー教徒のクシュ(アヴェスタン:イシュカタ;中部ペルシャ語: kofgar)は、ヤシュト19.3章にハイ・ハラの拍車の一つとして登場する。
アヴェスタンのコスモゴニーでは、ハイハラは宇宙の地理的中心であり、アフラマツダによって作成された7つの土地の最初のものであるエアリヤネムヴァエジャの草原にすぐに囲まれています。それは星が回転する極地の山です。それはまた、夜に太陽が隠れる山でもあります。
高原の頂点は「善行」(ヤシュト10.88)のフカイリヤ山であり、そこから世界のすべての水の源泉が湧き出ています。これらの水は、世界が依拠する大海ヴォルカシャを養う強力な世界の川Ar?dv? S?r? An?hit?として山から流れ落ちます。(詳細はアバン「水」を参照)。
この強大な川の源流として、そして肥沃さと結びついているフカイリヤ山は「すべての賞賛に値する緑豊かな」ものです(Yasht 5.96)
(中略)
ヴェンディダードでは、高原はチンヴァット橋、すべての魂が渡らなければならない裁きの橋の一端にあります。橋はダーヴァの土地、すなわち地獄にまたがっています。』

 アフラマツダは、ヴァルナと同一の存在、また大日如来のモデルになった神とされます。山から流れ出る川はゾロアスターではアナヒタ(金星の女神)ヒンズーではサラスバテイと呼んでいるらしい。

 この世界観は天空の城ラピュタのような島が宇宙に浮かんでいて、大地に川が落ちている、ような感じだと思います。そして星が山を中心に動いている。
 サラスバテイは弁財天ですので、富士山などの権現や戸隠の九頭竜(山から流れ出る水)の本地に弁財天を充てるのは、ひょっとしたら宇宙の川伝説からかも?

 結構、妄想に近い面がありますが、少しでも尊星王への雑学程度に読み流していただけると幸いです。

 

 さて、後にメソポタミヤの主流派になったバビロニアはご存じ?
バビロニアの歴代の神と王に仕える龍が一角らしいのです。これは里見先生が喜ぶし、尊星王の龍に近いのかも?と思いきや?

en.wikipedia.org


 ムシュフシュに乗るマルドゥクとその息子ナブー(ナブーはスターウォーズでもお馴染み)中央は神を拝む人。
 私はダキニ天よりダキニしている?つまり辰狐王菩薩と呼ぶにふさわしい姿と思った次第。

ja.wikipedia.org

 マルドゥクは鍬持っているので、農耕神でもある。そして「生けるもの全ての個人情報」天命の粘土板を持つ。ムシュフシュに近い姿はエジプトだとセト、東洋なら麒麟か?
 麒麟もアラブですとかなり犬っぽさがある。一応ゼットには狐説もありますが・・バビロニアには医神は犬に乗る。
 金星の女神にして天の女王とも呼ばれるアナヒタがムシュフシュに乗る姿もあるとされますが、私はまだ確認できておりません。もっとも、ムシュフシュやセトが犬だったとすれば、それに近い犬種もいます。
 メソポタミアの創生神、アヌはジャッカルの姿とされますが、姿はよく解っていない(石板としてなかなか残っていない)そうです。今から5000年前の話ですから。ジャッカルに乗っている神様はアヌ?と推測されるものもある。ジャッカルより円盤に乗っている姿が有名です。象形文字が「米」ににているという。

55096962.seesaa.net

 初期は冥界神としての性格もあり、天体はアヌの兵士であると。

 エジプトのミイラつくりの神、アヌビスはジャッカル(最新の研究でエジプトのジャッカルはオオカミだったそうです)で、死者の心臓の重さをはかるという。心臓を食う鬼神ダキニはひょっとして・・・

 マルドゥクはダキニ天より飯綱権現に近い気がしますね。龍のムシュフシュとは別に多頭の龍もいます。マルドゥクとゼットは西洋では凄く嫌われていて、ゼウスと互角以上に戦った悪魔 Typhonはセトの別名。これらの神の影響を受けたらしい。ダキニ天の嫌われっぷりはここからきていた?

 メソポタミアは大河から栄えた農業国でもあるので、日本に近い面もある。

 蛇の頭、ライオンの前足、黄金の身体、ムシュフシュは強そうというより可愛いです。

 尊星王の龍を探していたら、ダキニ天の源流に触れられたのかもしれません。

 本来なら原著を翻訳しながら読まなくてはならぬのですが、私の話はあくまで妄想、可能性があるだけです。
 与太話で里見先生へ悪い影響を与えていないか心配です。ただし、尊星王の先には様々な文明の原点がありました。

 尊星王は単純に北辰信仰だけでなく、いくつかの創生伝説を受け継いでいるように思えます。

 メソポタミアの金星神、イシュタル(アナヒタより前に拝まれていた金星の神)の系譜を受け継ぐ神は混乱の時代に拝まれる傾向があり、平定期は別の神が拝まれるそうです。

 尊星王、ダキニ天、准邸仏母が拝まれる時は大乱世なのでしょう。

 激動の時代に祈祷寺院を立ち上げられ、今後も経世在民の為祈って頂きたいと思います。
 先生の今後のご活躍期待しております。

 実は私もまだ、これらの情報を自分の中に落とし込みきれていませんので、この先、自分なりの考察ができるようじっくり自分でも調べてみようと思います。

 

 どうたぬきさん、詳細な考察ありがとうございました!!

 

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