『きっかけは何でもいい。仏縁とはそういうものだ』
と言う話をしましょう。
私がもっともご縁のあるご尊格と言えば、むろんご本尊の准胝仏母だ。
ではこの「ご縁」がもっとも強かった本尊の准胝仏母との出会いはどうだったのか?
という話をしたいと思います。実はこの話、しているようでこのブログではしていなかったと思います。
さて、少年時代。美術品としての仏像が好きだったのは過去の記事でも何度か触れました。その頃には「准胝観音」という名前は認知していたと思うが、特別に「准胝」という名を意識していた訳ではない。
ではいつから准胝尊を意識したのか?
きっかけは美術品としての仏像ではなく、仏教を信仰しはじめた頃の話。
詳細は割愛するが、「もっと観音信仰をしたい」と思うタイミングがあった。そしてこの時にこの「観音信仰をより深めるため」に選んだのが「准胝観音」だったのだ。
天台では准胝は観音ではなく仏母であることはこのブログでも何度も記している通りだが、最初は「准胝観音」として信仰はスタートした。
では数ある観音菩薩の中からなぜあまり名を聞かない「准胝」を選んだのか?
当時の私は独学、我流の仏教初心者な訳です。ただこの頃から調べものをするのは割と好きでした。
だから右も左も分からないまま、中途半端に調べては(今となって思えば)随分と「ミーハーな」理由で准胝観音を選んだのを思い出す。
曰く
・准胝観音は「観音」だが実は仏母で如来格だから「観音」より格上だ(←そういうことではないよね💦)
・あまり人に知られていないから価値があるように思いこんだ(←ミーハーの極み)
・観音が男尊であるというイメージがどうも受け入れがたかった(七観音中、明確な女尊は准胝のみ)(←観音=女尊の思い込みを消せない煩悩)
今の私からすると「おいおい、そんな理由でいいのか?」と言うほどにいまいちな内容ばかりだ。
でも思うのだ。
最初は尊格の詳しい話は誰もが分からない。
まず「好き」ありきで理由なんて案外「後付け」ってことがほとんどではないですか?
だから最初のきっかけはどうであれ、肝心なのは「その後」に「どれだけ」信仰したかだ、と思うのだ。
好きになったきっかけがミーハーでもその信仰が何年、何十年と続けばそれはその尊の立派な篤信者に違いない。
信仰し続けた時間は嘘をつかない。これは経験的に私は確信することでもある。そこまで信仰すれば常に心にその尊がいるようになるのだ。
ミーハーなきっかけを話したついでに、さらにカミングアウトするならば、私が最初の最初に手に入れた准胝さまの仏画(というよりはイラスト?)はこれでです。
イラストとしてはとても素敵なのでこのイラストの作者さまを否定するつもりは毛頭ないのですが、今の私の感覚でこのワンピース姿の女性を「仏の姿か」と問われると「違うかな」と答えざるをえない(くどい様ですがイラスト自体はとても素敵なものだと思います。あくまで信仰対象としての「仏画」になり得るか?という話)。
ただ梵字は正しいし、延命十句観音経が書かれているので、全体としては仏画の呈をなしているともいえる。
さて繰り返しになりますが、最初は皆知識はないんですから間違ってもいいと思うんですよ。「拝みたい」と思ったのなら、当時の私がそうであったようにこのようなイラストでも、仏画としてしっかりお祀りして仏として拝み続けること。ただ飾っておけばただのイラストでも毎日拝めばあるところで自分の中では違うものに変化するかもしれない。
事実、このイラストから始まった准胝尊への祈りは、今では1m20cmもある立派なご本尊の前で密教の修法をしているのです。このイラストで最初の一歩を踏み出していなければ今の私の准胝信仰もなかった可能性だって有ります。
とういうことで……そして最後はいつもと同じ結論を語りたいと思います。
きっかけはなんでもいいんです。
重要なのは、その祈りを「どれだけ継続してきたのか」です。
祈願のお申込みについて
本院で承っている祈願につきまして、以下解説ページから。
本尊准胝仏母祈願(¥5,000~)
当院のご本尊である准胝仏母さまの祈願です。滅罪、延命、求子に強いご尊格です。
荼枳尼天尊祈願(¥2,000~)
荼枳尼天とはお稲荷さまの仏教でも呼び名です。
商売繁盛、学業増進、立身出世など増益につよいご神さまです
病気平癒、健康維持にとてもよく効く祈祷で、お加持をした「お札」を毎日枕の下に入れてその札に「悪いもの」を吸い取ってもらうように機能させます。人によっては患部に当てるよう袋を作ってお守りのようにしている方もいます。不動明王による祈祷を行いますが、当院では延命に強い准胝仏母の力もお借りして祈祷致します。
光明真言にによる供養(光明供)にて、ご先祖供養を致します。光明真言には強い滅罪の功徳がございます。
(「どんな衆生でも救う」という使命を持って誕生した慈悲深い菩薩さまです。皆様の願いを菩薩さまにお伝えするお手伝いをします)
年始(旧正月)に「星祭」を行い、祈祷札をお出ししておりますが、随時「星祈祷」をお受けしています。
※不動尊華水供を修法致します。
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